靴下博物館

右と左、この深遠なる意味Meaning of right and left

左右専用の立体設計を採用した「ウォーキングソックス」
 世界の多くの国では、右足から靴下や靴を履くほうが良いとされている。
 これは、古来、人間の身体の右側が聖・善・浄・幸運の象徴であり、左側が凶・悪・不浄の象徴とされる、文化的および宗教的な符号からきている。
 タンザニアのある部族では、右が男らしさを示すと信じられているので、狩りのときは右足から出かけるという。
 イギリスの田舎では、今でも靴の右と左を逆に履くと不幸なことが起きる前兆だと信じられている。靴下には左右の区別があるものは少ないけれど、うっかり裏返しに履くと、靴の左右を間違えたときと同じく、不吉なことが起きると言われている。
 もし、しくじってしまったら、慌てずに、すぐ別の靴下に履き替えること。そうすれば、今度は幸運に転じるとか。

“くつしたの日”制定記念として作成された、
荒俣宏氏著作・監修の『THE BOOK OF SOCKS AND STOCKING』より