モデルはどんなくつした選びをしているの? (布川桃花さん)

くつしたをメインにしたビジュアルを作るとき、モデルの顔を写すべきか、脚だけにフォーカスすべきか毎回悩んで結局足元だけのカットに落ち着いてしまうことが多い。それでもいつかは上手に顔まで出せるビジュアルを作りたいと思っていた。
数年に渡りナイガイで脚のモデルとしてご協力をしてくれているモデルの布川桃花さんに、2020年の春、初めてお顔まで見せるビジュアルの提案をしてご承諾いただいた。この数年を振り返りつつ改めて彼女とくつしたの関係性について聞いてみた。

モデル 布川桃花さん

デビューは大学在学中。彼女がモデルになるきっかけは「ファッションが好き」という純粋な気持ちからだった。
ファッションについて学ぼうと文化学園大学 服装学部に進学してからモデルを目指すことを決めた。オーディションを受けて最終選考のときに初めて、芸能界の第一線で活躍している両親に相談したそう。
子供の頃から“芸能人の娘”としてテレビ出演を当たり前のように受けてきていたが、思春期になってからそのオファーも断り、数年間露出することを避けてきた。つまり、家庭環境ではなく自分で勝ち取ったモデルデビューだった。
「本当にファッションが好きで学生時代は一人でファッションショーを観に行ったりもしていました。モデルとして活動を始めた時、オーディションで落選するのは本当に辛かったです。選考の後に泣きながら帰ったり。今はもうタフになりました。」

ファッションへのこだわりから、くつした選びもかなりストイック。毎日のコーディネートは服から選んでいくため、基本は“黒いくつした”だそうだが、話を掘り下げて聞いてみると感心してしまう。というのも、ただ単純に黒いくつしたを選んでいるのではなく、“丈感、靴との相性、履き心地に納得いく黒い靴下”を選んでいるのだ。

「撮影のときに自分の写真を見て、くつしたの丈で脚の長さが全く違って見えることに衝撃を受けました。高校生の時までは制服ということもあってあまり気にしていなかったけれど、私服で過ごすようになって、またモデルとして着ているものを魅力的に見せなくてはならないという立場になって気がつきました。しかも人によってそのベストが違うから選ぶのも難しいですよね。くつしたの長さ選びは本当に重要。」
出先でくつしたを買い替えたりすることもしばしば。その日のスタイリングを考えて自宅をでてから、今日のコーディネートがしっくりこないと気になった時、また靴とくつしたの相性が合わない時、寒さを感じた時などにはサクッと立ち寄れるお店でくつしたを買って履き替えている。
「靴と合っていないと履き心地が悪いだけでなく靴ずれにもなってしまう。モデルになってから、ケガをしないように、ということを日々考えて生活をしていることもあり、怪しいなと感じたらすぐに履き替えてるようにしています。」

数年前から、ナイガイの広告ビジュアルなどでパーツモデルとして脚(足)だけを見せる仕事にも挑戦してきた。これまでのモデル活動とは異なり、身体の一部だけを使うという表現方法は新鮮で面白いと感じたそう。
「高校生の時は脚がコンプレックスだったんですけど。周りと比べて一人だけ細くて自分の脚が嫌いでした。なのでなるべく脚を見せないように隠してきたんですけど、モデルになってようやく露出できるようになったという感じです。このパーツモデルとしての仕事は本当に脚だけを見られるものということもあり、自信にも繋がって前向きになれました。」

その完璧なシルエットにコンプレックスを抱くことすら不思議に感じてしまうけれど、自分にしかわからない悩みや思いを乗り越えてきたからこそ布川さんが今輝いているのだと感じさせられる。
モデルとして自分の体への向き合い方はこれからも続く。ライフワークの中にトレーニングはもちろん、ビーガンフードや発酵食も積極的に取り入れているそうで、外からも中からも綺麗になりたい、と笑顔で話してくれた。

モデル
布川桃花さん

1994年東京都出身。
2012年に宮城県・仙台で開催された「東北コレクション」でデビュー。
YouTube「TUXEDO CHANNEL」アシスタントとして出演。
モデルとしてショーや広告への出演はもちろん、テレビやドラマでもマルチに活躍中!

※掲載内容は、すべて記事掲載当時の情報となります。

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