くつしたを買った後に

くつしたを持っていない、という人はいないのではないだろうか。(素足で靴を履いているあの有名人だって寒い日は室内で靴下を履いているのではないか、と想像する。)
そう、くつしたは私たちの生活には欠かせない必需品である。

それでも、まだまだくつしたについて知られていないことがたくさんある。

買った時に知っておいて欲しいこと。多くのくつしたにはタグが付いている。ブランド名・会社名の他に取り扱いの注意など、目を通して欲しいコトを書いたものだ。我々くつしたメーカーはこのタグのことを「口券」と呼んでいる。
くつしたの素材や厚みによってこの口券の付け方は様々であるが、糸で縫い付けられている場合、結ぶ始末をしていないので糸の端を引っ張るだけでスルッと取り外せるのである。多くの方はわざわざハサミで糸を切っていたかもしれないが、指先で糸を引き抜くだけでその手間やくつしたそのものを傷つけてしまうリスクを減らすことができる。
中には糸ではなく上下T字になったプラスチック製の留め具で留められた口券や、口券の他にも小さなタグが付けられているものがあるが、それらに関しては、なるべく留め具を引っ張り上げ、ハサミの刃がくつしたに直接触れないように注意しながら切り落として欲しい。このタグを取る際に、くつしたの糸がハサミに触れて穴あきの原因に繋がることが多いのだ。
そして、足先に付けられた両足を束ねるためのパーツがついているくつしたも多くある。以前は金属製の「ソクパス」という名称の留め具が使われていたが、今はシールでできたものが多く使われている。

くつしたは細い糸で編み立てられたものであり、こうしたパーツを取り外す時にも配慮をして欲しい。シールのように粘着質のモノや留め具などは、勢いよく取り外そうとするとうっかり糸まで引っ張ってしまうことがあるのだ。
何気なくお店で見かけるくつした。こだわりを持ってつくられているからこそ、小さいなりにそれぞれが伝えたいことを表示している。
所詮くつした、と思わずにどうか付けられたサインにも気を配ってみて欲しい。

※記載内容は記事掲載当時の情報となります。

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