靴下開発の裏側へ! 足の様々な測定を行う研究施設ナイガイラボとは            

東京・江東区森下オフィス内にある2018年に開設された研究施設「ナイガイ・ラボ」。足や体に関するデータ収集や商品の機能を検証するための測定機器が揃っています。今回は実際に足の測定を体験しましたので、その様子をご紹介いたします。

3D足形計測器 INFOOT
3D 足形計測器 INFOOT は足の形状や寸法を立体的に測定する機械です。足を片方
ずつ機械に入れ10秒ほど立っているだけで、カメラと赤外線のレーザーにより足の測定を行うことができます。足長、足囲だけでなく、アーチの高さや、足指の角度、足首周径等、様々な箇所の寸法が計測可能。ふくらはぎから、つま先まで立体的に計測できる機械です。
ウォーク WAY
こちらは歩行時に足裏に掛かる圧力分布を計測する機器です。歩行の際、どのよ うに重心を移動させているかということや、足指を使って歩けているかというこ とも視覚的に確認することができます。
測定方法はこのシルバーの板を真っ直ぐ、いつも通りに歩きます。結果を見てみる
と、歩く時に親指以外の指をあまり使えていないことが分かりました。一般的には踵から重心がスタートして足の外側を通って小指から親指にかけて抜けて歩行するのが理想的と言われています。5本の指がしっかり使われている方が良いのですが、他の指が使えていないので改善の余地がありそうです。
バランスコーダ
こちらの機械では立位姿勢での重心動揺や、下肢の荷重、重心可動域等をもとに、足腰の総合的なバランス感覚を測定することができます。

この測定機の上で直立の姿勢をキープしたり、スキージャンプのような爪先に重心を掛けた姿勢をとったりすると、こちらもあっという間に測定が完了。
結果を見てみると、筆者の実年齢はアラフォーですがバランス年齢は20歳相当と、嬉しい結果となりました。この機械で測れる最も良い結果が20歳ということで、バランス感覚が年齢に比べて若いことが判明。どの姿勢でもブレが小さいことから、体幹がしっかりしており、安定して立っていられるのだと思いますと開発担当者さんも言います。
赤外線サームグラフィカメラ
人体や物の表面温度を測り可視化できるカメラです。ラボでは足の温度を計測する際に使用することが多いとのことです。
温度が低い箇所は青く、高い箇所は赤く表示され、靴下着用による影響や時間経過による温度変化などを視覚的に記録することができます。
測定時はずっと裸足でいたため、足先が真っ青で冷えきっているのが分かります。
ふくらはぎは血流がしっかり巡っていますが、指先にいくについれて真っ青に。
末端冷え症の傾向があることも分かりました。
FootLook
測定機の上に立ち足裏をスキャンすることで、足長・足幅・指の角度などの足の寸法や、足裏の圧力分布を簡単に測定できる機器です。外反母趾や扁平足、浮き指傾向などの簡易的なチェックができます。測定機の上に立ち足裏をスキャンすることで、足長・足幅・指の角度などの足の寸法や、足裏の圧力分布を簡単に測定できる機器です。外反母趾や扁平足、浮き指傾向などの簡易的なチェックができます。
トレッドミル
通常はトレーニングに使われる機器ですが、ラボでは歩行時の筋電測定など行う際に使用しています。
着圧測定機
ソックスを着用した時に足に掛かる圧力を測定する機器です。着圧ソックス等を企画・販売する際に使用します。 
開発担当者さんからのアドバイス
初めての測定でバランス年齢が20歳の方は非常に少ないため、バランス能力の高さについてはとても優秀な結果でした。外反母趾の傾向が右足に見られたことと、歩行で親指以外の指を使えていなかったことを考慮すると 、5本指ソックスを履き、指を開いて歩くように習慣づけるのがおすすめです。

普段から適度な運動を心がけているので、バランス年齢にはついては嬉しさと自信につながりました。また、自分では知らなかった足のくせ、外反母趾などの問題などがわかり、今後の足の課題解決につながりそうです。
実際にこのような現場でしっかりとエビデンスが取得されて、機能的な靴下が生み出されているんだと知ることもできました。足の問題は将来の姿勢や歩行、健康にも関わってくると思うので、開発担当者さんのアドバイスを基に5本指ソックスを履こうと決意した測定体験でした。